なぜアパレルはアルバイト販売員に投資をしたがらないのか
販売員研修をこれまでに500回以上実施してきていえることは、販売員にモチベーションがない時点で研修はほぼ無意味になるということです。
まず、自分自身の仕事に意味を見出せているのかがとっても重要です。
例えば、将来アパレルショップを自分でやりたい、とか人と話す仕事とファッションが好きなので販売の仕事をしている、など。
自身の仕事にしっかりと意味を見出せている販売員は販売員向け研修で凄まじく能力が高まります。
これまで多くの販売員が研修を受けたことがないことが多く、今の時代にあったセールスを知ることで劇的に成約率や客単価がアップします。
そして、指名してくださるお客様で溢れます。
これにはいつも驚かされると同時にもっと販売員研修を社内で推し進めることが大切なんじゃないかと感じています。
しかし、なぜ販売員研修はなかなか導入されないのか?理由はシンプルで短期間で離職をされるリスクが店長(正社員)よりも高いからです。
販売員の多くが学生アルバイトやフリーターです。それこそ販売員教育に投資をしてもやめられてしまったら投資対効果が得られないですよね。
だからなかなか導入されないのです。
しかし、会社の売上を挙げているのは販売員というジレンマも生じています。
今後の店舗ビジネス、特にアパレルは販売員教育に力を入れないと生き残ることはできないと思っています。
なぜなら、欲しい服を買うならオンラインショッピングで十分だからです。
店頭で押し売りされたりゆっくり見られないからオンラインで買った方が良いよね、という文化が日に日に構築されています。
アパレル販売は今すぐ販売員教育に力を入れるべし
正直なところ、20年前までは販売員教育をしなくても商品は次から次へと売れていました。
理由は需要が爆発していたからです。それこそ毎週末になれば有名セレクトショップも入場制限がかかるほどお客様で溢れていました。
今ではだいぶ落ち着きましたが、109も毎日ごった返していましたよね。
この時は「よろしければ試着されますか?」「もうあと店頭に出ている在庫分だけです」と言えば商品がバンバン売れていました。
しかし、どこでもなんでも買える時代になり店頭に来店するお客様の絶対数が減りました。
需要よりも供給(アパレルショップ乱立)が優っているにも関わらず接客販売のスタイルが変わらない・・・ここに私は問題があると思っています。
いつまでも「よろしければ・・・」という使えないアプローチで接客し続けるのだろうか・・・?
あなたの会社・店舗はいかがでしょうか。
特にアパレルはZOZOをはじめとしたオンラインショッピングが充実しています。
もちろんオンラインで購入してもらっていい!と割り切る丸井のような戦略もありますが、店舗の役割は試着をする場ではなく、コーディネートする場であると私は思っています。
オムニ戦略も否定はしないし時代の流れを感じますが、それでもやはり店舗でしかできない買い物体験はなくなってほしくないなと思っています。
ぜひ販売員研修・教育を導入し(できれば1年単位で)今の時代にあった新しい販売スタイルを身につけていきましょう。