前回のショッピングモールでの携帯販売から実に2ヶ月以上経って2回目の携帯販売を石川県でトライしました。
その時に感じた「副業販売員の経験が法人営業で使えると思ったポイント」があったので、それを順番に解説していきます。
まず、1つ目は「入口は製品説明じゃない」ということです。
これ当たり前だよと思う方がたくさんいるかも知れないですが、見落としがちです。特に製造業の営業マンにありがちな状況として「長年お付き合いのあるお客様とだけ話すルート営業」みたいなパターンだとどうしても関係構築が済んだ後のお客様とだけ話すことになるので、「新規の難しさ」を忘れやすいです。関係構築などには特に注意を払わずとも先に進めてしまう事が習慣的に発生するため、見落としやすいんです。
携帯販売のような、常に新規のお客様との会話が前提の販売接客では露骨に感じる事ができます。
お客さまからすると、なにわともあれ知らない人から話しかけられて、最初に湧く疑問はこの3つなんです。
「お前誰だよ」
「何やってんだよ」
「俺と関係あんのかよ」
ここをまず埋めない限り先には進めません。
最近はTVを見る人が減り、大河ドラマを見る人も少なくなりましたが、まだ根強いのが日本のサムライ文化です。
「お前誰だよ」→「姓は〇〇、名は■■」
「何やってんだよ」→刀を持ってるからお侍さん(だろう)
「俺と関係あんのかよ」→「お主と手合わせしたい」
で、YES /NOが出てきて、YESなら手合わせが始まる。こういった文化なんです。
英語圏の人にはない感覚かも知れませんが、まずは名乗り、要件を伝えることが、怪しまれないための手段として根強くある国なんです。
ポイントはそれを「受け手が望んでいる」ということ。自分はそう思わない、とかいう議論ではなく。
特に、地方のショッピングモールはまだまだ30代以上のファミリーや高齢者の比率が高いです。
こういった儀式的なところを注意することで「0節のある人なんです」ということをお伝えしていくしかありません。
逆の立場ならわかりやすいかも知れません。
何か物を買うときに「知り合いの意見」と「知らない人の意見」はどちらを信用するでしょうか?
そういうことです。
警戒心というのは、そこにまず意識を向けないといけないため、冷静に商品選定に脳みその容量はその分減るってことなんです。
警戒心を解くというプロセスをやると、実は親しき仲にも礼儀ありじゃないですが、今のお客様との人間関係をより良くするヒントになると私は思います。