新人がスグ辞めてしまう。
「根性ないな」「元からダメなやつだった」「別に辛いほどの事じゃないのになんで辞めてしまうのか理解出来ない」
もちろんそれも多少あるでしょうが、ここは一回冷静になって考えてから結論を出す事がオススメです。
- 「根性がない」のではなく「頑張れる様な道筋を見せて挙げられたのか?」
- 「元からダメなやつだった」のではなく「採用プロセスに問題はないのか?」
- 自分には辛くない事だけど相手にとっては我慢ならないほど辛い事ではないのか?
シンプルに「他責」になっている事があるんじゃないでしょうか?という事です。
対顧客に対しては「自責」で物事を考えろと言われますが、この場面ではそうならない認知の歪みです。
よって「他責」にしている時点で改善はありませんから、同じ悩みを続けて抱える事になります。
「ゴール」を実感レベルに設計する。
「先が見えない」
ゴールがないマラソンを走れますか?
いつ終わるか分からずに走り続けるには強靭な精神力が必要なはずです。加えていうなら「どこに力を入れたらいいか」「どこに集中したらいいか」「優先順位がない」状態ですから結果も芳しくないはずです。
仮に走り続ける事できたとしても「頑丈な人」との選別が出来るだけでしょう。それが目的になっていれば正解ですが、そうじゃない場合は間違っていると言えるでしょう。また「何も考えず走り続ける」のですから、もしもその人に対して「自分で考えて行動して欲しい」なんて言う事は矛盾が過ぎています。
だから「目標」が必要なのです。ゴールを言い換えれば目標です。
- 会社としてのビジョンと道筋
- 得られる職能や報酬
- キャリアアップ
これら目に見えて実感がなければ不安が生まれ、それはいずれ不満になり、不信や怒りに繋がり、辞めていきます。
「やりがい」とはゴールや目的の達成や未達成から生まれる心理的な動きです。
「教育の機会」を設計する。
仕事を始めたばかりの時、辛くありませんでしたか?
辛かったけど良い経験だと思っている。今となっては楽しい時期だし楽だと思う。
そういう意見があるのは百も承知ですがコレは「今現在を経ての感想」です。ここで言うのは「当時、辛いと思っていたか」その感情の事です。
恐らく大多数の人は辛かった筈です。
じゃあ辛さが和らぐのはどのタイミングだったかと言えば「仕事を覚えてきた頃」の筈です。
文字通り「右も左も分からない」という状態は「真っ暗な中」にいる事と同じ事ですから動物の本能として恐ろしく感じます。
人間そんなに真っ暗闇の中に長くいる事はできません。精神がおかしくなってしまいますから当然です。
「仕事を覚えてきた頃」ここまでに至る時間の事を「ストレスゾーン」と呼んでいます。
ここの時間が長ければ長いほどストレスがかかり続けて人は辞めていきます。
つまり、そこまでにかかる時間を短縮させる事が離職率低下の鍵です。
だから「教育」が重要なのです。
どうでしょうか?人を育てる環境作りを軽視してませんか?
そもそも「合っている人」を採用する。
あいつはダメなやつだった。
そう言うのは別に良いのですがそれで終わってしまうと厳しい状況は変わりません。ミスやトラブルがあった際はどんな企業も再発防止策を考え実行する筈です。ならばここでもそうするのが当たり前じゃないでしょうか?
どんな人が入ってくると自分達にとって望ましいのか?
「優秀な人が欲しい」これはよくある話ですが「優秀」は目的ではなく「手段」ですから、これだけだと認知が歪んでしまっています。よって熟考する必要があります。自分達の「目的」は何なのか?それを手助けしてくれる人はどんな人なのか。
そして大切な事を一つ。
以下、どちらの人材の方がより危険な人材でしょうか?
①能力は低く仕事に対する意欲もなく行動力も低い。価値観も共有出来ているとは言えず不平不満が多い人材。
or
②能力が非常に高く行動力も凄まじく優秀そのもの。ただし価値観の共有が出来ない自己中心的な人材。
ここでの答えは②です。
自己中心的であるが故、やもすると会社の進む方向と逆を行こうとします。能力が高いぶん組織にとってダメージは大きいです。加えて人をまとめる力もあるので集団で逆を行ったり引き連れて退社に向かうなのど甚大な被害を与えますから全力で排除する必要があります。
単に「優秀な人」が欲しいと言うのは、そう言う危険性を孕んでいます。「どう優秀なのか」が重要です。
私も過去にそういう人を見ましたが、最悪でした。最終的にどうなったかと言えば「課」が1つなくなり退職者が大勢出ました。
良くも悪くも「最後は人」です。
では今回の記事はここまで✋