本当の再発防止策。
ミスはなくなりません。
まずこれを認める事でミスを減らし、限りなくゼロに近づけて行く、ミスを事前に防ぐ、という事は実施可能です。
再発防止策とはよく言われますが、ただ業務負担を増やすだけで実質機能していない、または別の場所が手薄になる、という事はよく起こり本末転倒と言えます。
「罪を憎んで人を憎まず」
「誰がやったか」というのが問題ではなく「どういう行為だったのか」「なぜ起きたのか」を問題とする事。
孔子の言葉ですが見事に本質を突いています。
しかしながら「問題を起こしたオマエが悪い」で片付けられてしまう事も往々にしてありますが、これは「人」と「物事」を区別できないという論理的に物事を理解できない事の典型です。
これにどんな弊害が起きるかと言えば「当人のモチベーションの低下」「改善が無いためミスが起き続ける」「組織の萎縮」です。結果として業務全体に支障が出る様になります。
なぜならば「問題の根っこ」が放置されてしまい「失敗を活かせない」為です。
ミスは誰しもに起こりうることです。
よって「ミスの再発防止」という「目的」を達成するのであれば当人を責めてる暇などなく、どうしてミスが起きるのか構造的欠陥、真の問題を探し出し「ミスが起きない環境を整える」ことが本来やる事です。
また人間は「魔がさす」事もあります。品行方正な人間でも正しい判断ができない状態になる事もあります。その人間の性質を仕組みで防ごうというシンプルな事です。
ただし
何度も同じ問題やミスを同じ人が起こす場合、その当人が問題です。
「改善の終わりは改善の始まり」
「完璧は絶対は存在しない」
当たり前ですが万物流転が世の中の真理だからです。全てが変わり続ける中で、そのままで良いはずがありません。
現状に甘んじればスグに別の問題が出てきます。
これを防ぐ仕組みとしてあるのが
「PDCA」です。
これをやらないと実績は緩やかに下降していきます。仕事でもプライベートでもなんとなく経験している方が多いはずです。
- できたと思ってそのままにしたら機能しなくなってた
- いつの間にか環境が変わっていた
- 現状に合わないことに気が付かなかった
いずれ大事故を起こす危険性すらあります。
つまり基本に立ち返り初心を忘れない事の大切さと同意義です。
「問題の根っこを探す」
何よりも大事な事がこれです。間違った原因を一生懸命直しても意味も効果も無いからです。
80対20の法則がここにも当てはまります。
「20という少数の問題から80という問題が枝葉としてある状態」
なのに母数が大きく目立つが為に「80の方ばかり」なんとかしようとする行為です。
問題は「20の方」なのですから80をどうこうしようというのは滑稽すぎる行為です。
ミスが頻発するのは「本質」を捉えて具体的な対処をしていないからです。
これではいつまで経ってもミスが減らないためエンドレスにエネルギーを消費しそのうちに組織は疲弊し戦えなくなります。それは組織が機能不全となる事を指し、閉店や倒産に繋がる病魔とも言えるでしょう。