顧客目線しかない。
会議の場で「顧客を喜ばせる事云々カンヌン…」という話をしたら総スカンを食らった事があります。
その頃とにかく「売ることだけを考える」事が習慣になっている会社でしたが見事にここ5年くらいで株価は半値になりました。
- 他に選ぶところがなくて選ばれていた
- 業界自体が上り調子だった
- 斜陽産業に向かうのが明らかなのに気がついていなかった
参入が難しい業界なら顧客は選ばざるを得ない状態だから勝手にやってきます。業界自体が上り調子であれば多少のクレームより販売をとにかく伸ばす事で一応の存在感が示ます。どんな業界も10年で転換期が来るのは当たり前なので事前の準備が必要です。全部を見ないでいるとどうなるか?
衰退です。
顧客を喜ばせる「返納性の法則」
「人間、嬉しい事をされたら嬉しい事を返そうとする」
「お礼をする」コレは万国共通むしろ人間の本能です。
中には自分の事しか考えないという人もいますが、コレも簡単な話で記事冒頭と同様の結果になります。衰退です。SNSが分かりやすくて内容が「自分自分」になっています。利害関係なしの関係である「友人」がいないという様な場合も大抵「自分自分」です。「買ってくれ買ってくれ」そんな強引な店員に嫌気がさした事はありませんか?もうその店には行かないですよね。
『 顧客に喜びを与えれば必ず返ってくる 』
これを仕組み化する事です。仕組みとかシステムとかいうと機械的で冷たい感じがしますがここでは『顧客が増えていく・顧客に選ばれていく取り組みの設計』の事を言っています。
「リピーター」の言葉を変えて説明してみました。
「好きだから買う」喜び
「同じ商品」をどこで買うのか?
これ合理的に考えればネットで検索して一番安いところで買えばいいだけの話です。けどそうはなりません。
ECが普及してなお店頭販売とECの比率は9:1と言われています。安いのになぜでしょう?それは、そこに『人』が介在するからです。
『どこで買うか?』の最終地点は『誰から買うか?』です。
- 安く売ればいい
- 高くすると売れない
- 品質を下げて値上げしない
それしか考えられない場合はこの視点が完全に抜けてます。
もしくは自らの「価値」を少なく見積もっています。もしそうでなければそこまでが価値の上限という事になります。
「好きになってもらう」
誰だって好きなお店で買ったり、好きなブランドがあったり、好きな商品があるでしょう?
「好き」ってそういう事です。それが「価格だけ」の筈がない。
だから顧客を裏切ってはいけないし、喜んで貰える様に工夫しないといけない、その理由です。
だって好きな人にもそうするでしょう?
喜びは「ささやかな事で良い」
「特別な事は必要ない。当たり前にそこにある事がもう特別なのだから」
先日、的を射るあるツイートを見て共感のドラムが僕の中で鳴り響きました。ホントにどーーん!と鳴ったかの様に感じました。
奇を衒う、全く新しいこと、色んな事を考える人がいますが正直なところそんなモノはないと思っています。あるかもしれませんがすぐに消えてなくなると思います。ただの物珍しさです。
「当たり前を当たり前にやる」それが難しくてそれが大切。
人は気にかけてもらったら嬉しいんです。
- 誕生日にお祝いの言葉
- 覚えてもらっていた過去の事
- 変化に気がついてもらった時
そういうささやかな事でいいんです。
だから、もしもお客が2回目に来店され、それに気づいたらコレをやってみてください。
お客の方を見て
『 あっ!』
そう一言、目を合わせて言うだけでいいです。
覚えてもらっていた事に喜びを感じて貰える筈です。そういう小さな事がやがて大きな事につながります。それはやっぱり『人』だからです。