問題が尽きない店舗で共通している事。
共通して言える事は例外なく【売上だけ】を上げようとしている。
●売上至上主義になって顧客の利益を下げる事がある。押し売り・売りつけ。
●個人主義に走るあまり全体を軽視してしまい組織にダメージを与える。
完全にコレ。
企業の目的が「利潤の追求」であれば「利益を損なう行為」は当然ながら【悪】だ。
しかし売上が上昇しているとその瞬間最大風速の勢いに隠れてしまう事がしばしばある。中長期で見て「顧客の信頼を失う行為は利益を損なう行為」だ。
これで成り立つのは【その他の選択肢がない場合】もしくは【新規顧客だけターゲットのビジネス】
または顧客との間の「情報格差が大きい場合」なんかだと顧客自身が利益を損なっている事に気がつかないこともある。
ただしこれらもネットを通じて情報にアクセスしやすくなった事で情報格差は縮小。全くのダメージを受けないという事でもないと思う。
LTV(ライフタイムバリュー)
顧客生涯価値
日本語だとそう呼ばれる事があるけどマジで固すぎる。シンプルに「顧客が一生でいくら使って頂けるか」コレで良い。
- 一回しか利用しないが高額商品を購入する新規顧客
- 購入金額は小さいが何年もリピートしてくれる常連顧客
この2者なら後者の方がLTVは高いという事になる。
10万円の商品を一回だけ購入するより、1万円の商品を毎月1個5年リピートする顧客の方が価値が高い。
店舗ビジネスにおいて「常連客」がLTVの価値が高く大切かという事。
まぁそんな事を考えなくても毎回使ってくれるのが嬉しいという感情が顧客と双方にある。
コレは店舗ビジネスの醍醐味。
「売る」のではなく「売れる」ように設計する。
顧客から「それください」と言われる様にセールスする。
セールスや営業というと「上手いこと言って無理矢理に売り込む事」と思っている人は、たぶん消費者としてそういう経験をしてきたからか、もしくは「売ることが悪いこと」と思っているからかも知れない。これムッツリスケベ気質だと思う。本当は売れると嬉しいのに。そうではなくて…
「その商品を購入する事でその人に喜んで頂ける」それに対して顧客が「お金を払う」
この時に
- 商品<お金
- 商品>お金
1は「買って損した」状態
2は「買って得した」状態
つまり1は悪くて2は良いと言える。セールスや営業が悪いと思っている人は大体1をイメージしている。
だから「顧客に得をさせよう」「顧客に喜んで頂こう」と考えると商品は勝手に売れていくようになる。
その意識は
- セールストーク
- 店頭POPや文言
- SNSへの投稿
etc…
全てに向くようになる。顧客の意識に集中できる様になる。
だから「売る」のではなく「売れる」様に設計するとはつまり
【顧客の潜在ニーズに応える】という事。
顧客を喜ばそう!
追記:値下げについて
顧客が喜ぶから値段を安くして売る(価格同じで量を増やす)という販売施策は相対的に「商品の価値を下げる事で成り立っている」という事は頭に入れておくべき。定価で買った人が損したとも言えるから値下げした時しか買わないという人も出てくる。対して、常連さんだけに安く売るならLTVを長くするので例え短日で赤字になっても中長期でお店にプラスという事もある(ポイントカード施策なんかもそう)。だからプライシングは高くすれば良い安くすれば良いという訳ではない。そして、一般的に「高単価である方が商品価値は高いと認識される」という事も覚えておくべき。
以上